「日本語」
最近、あることで、日本人には国語が非常に重要だと感じるようになりました。
物事を考えるのに、何語で考えているのだろうか?と考えると、黙っていても、なんとなく日本語を頭の中で反復しながら想像し確認し納得しながら論理を展開していることに気付きます。
これは、英語やドイツ語が日本語以上に強くなるまで母国語である日本語で考えるのではないかと思います。
そこで、最近、人に会って感じることは、日本人にとって、日本語が、ただのメールを短く打ち用件を伝えるためだけの手段としての言語になりつつあるのではないかということです。
twitter的な短文の羅列になりつつあるのではないかということです。
人間の思考。特に、哲学的に深く考えて、人の行動の中味を説明することを聞いたり書いたり伝えたりするのを嫌悪するような方向に行っているのではないか?と考えています。
これでは、この国のビジネスから政治やあらゆる社会システムまで根本的な原因を思考し追究して改善することができなくなります。
長い文章や深く思考を追究することを嫌悪する理由は、単に、自分が文章を書けないからとか、書く前に考えられないからとか、なぜ考えられないかというと考える素材(物事の語彙)が不足しているから、という複数の原因があると思います。
そして、現在は、長い文章を書くことは、「かっこわるい」というところまで世の中の風潮としてあると思います。
そうやって、社会全体が、力を合わせて国語力を落としていく。
最近、表紙だけしかまだ見ていませんが、「英語ができてもバカはバカ」という本を、マイクロソフトの元日本支社長の成毛さんという人が書いたようですが、日本語で話す内容に中味がないのに、内容のある英語が話せるはずもないし、少し習い覚えた英語で話せば話すほど、外国人の中でも教養の高い方には、現在の日本人の思考には、実は中味がないことがばれてしまうことになります。
この結果、逆に、国際的には軽蔑されることが、将来あるのではないかと思います。
現在の日本は、中小から大企業までの「匠なものづくり」分野に携わる企業やその優れた創業経営者によって辛うじて世界からの尊敬を保っています。
では、将来は、どんな日本と日本人になっていくのか?というと、
英語は少しうまくなったが、人としての思考力に欠けた、文化や教養の低い国民の住む国になる可能性があります。
その時も、従順な日本人の体質は変わらないだろうため、支配されやすい国に成り下がるのではないかと思います。
その一端は、既に、日本の政治が世界からは、「まるで、発展途上国のクーデターの起こりそうな政治」と揶揄されて書かれたり話されています。
日本は、政治という大事な一分野で、既に、「世界からの軽蔑」が始まっています。雪崩のように他の分野が続くのが世の常です。
この私の予想がはずれることを祈りながら、今後は、私どもの会社では、少なくとも会員の生徒には日本語の本を1年に最低30冊は読むようにお願いしていこうと考えています。
by IHCWAY 英語指導アドバイザー
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